熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第58話

第58話 悪魔の真祖

 

王の謁見の間

 

鬼刕華とサタン

両者は、鬼の始祖、悪魔の真祖と言う

始まりの怪物同士、両者の醸し出す重圧感のぶつかり合いの中

周りのデーモンたちは、まばたきさえ許されない程の、極度の緊張の中にいる

 

玉座から座ったまま

マスター=サタン

「貴様は確か、知花鬼刕華」

「日本のオーガの始祖の1人」

「鬼哭院御前の懐刀だったな」

「・・・・・」 

「それに何故、我が名を知っている?」

 

鬼刕華

「私たちの事、よく調べているな」

「まぁ~そなたみたいに、徹底的に素性を隠してた訳ではないしな」

「・・・・・」

「そなたの名を知っている理由は、後にわかる」

 

サタン

「ふん、大方”ある者”から聞いたのであろう」

「その者は、とっくに消滅したと聞いたぞ」

「・・・・・」

「だが、貴様1人で、我を倒せると思っているのか?」

 

鬼刕華

「別に、そなたと対戦に来たのではない」

「知花賢子は、私の娘だ、拐われる訳にはいかない」

「直ちに、そなたの眷属らを日本から引揚げろ」

 

サタン、見下すような笑みで

「娘を守るために、我に会いに来たのか」

「ご苦労な事だ」

「だか、貴様の要求を聞く必要はないな」

鬼刕華、溜め息をつき

「仕方がない、実力行使をするしかないか」

 

サタン、キョトンし

「貴様みたいな華奢な女が」

「我に向かって実力行使だと?」

そして

「ハハハハハハ~」

王の謁見の間がこだまするくらいに笑い

「ちょうどいい退屈しのぎだ」

サタン、玉座から立ち上がり、横に立てていた、諸刃の剣を取り

いきなり、縦切りをし、黒き衝撃波を放つ

 

鬼刕華、涼しい顔で

「・・・・・」

手刀を振り上げ、衝撃波を放ち、サタンの衝撃波を相殺した

 

サタン、驚愕し

「き、貴様!!!」

鬼刕華、

「」

 

 

・・・・・

 

 

京セラドームの屋根

 

雄次と狼になったセバスチョンの一般人では、目に留まらぬ速さで、攻防が続いていた

 

雄次の血鬼術「鉄」を防御に、体術を攻撃と使い分けながらセバスチョンを牽制

 

セバスチョンも負けじと、血鬼術「罠」をもって雄次の攻撃を封じ込めながら、爪と牙、素早い動きで雄次を追い詰める

 

雄次

「ここまで素早い奴、母ちゃん以外いなかったっすよ」

セバスチョン

「ちっ!!」

「ここまで、俺の素早い動きに対応できる奴がいるなんてな」

 

セバスチョン、もうスピードで、雄次の周りを飛びはねたり、通り過ぎたりと

雄次を困惑させ、隙を作らせようとする

 

雄次、セバスチョンの動きを予想し

血鬼術「鉄」剣山を地面から生やし

セバスチョンの動きを止めようとしたが

 

セバスチョン、それに直ぐに察知し、素早く方向転換

雄次、方向転換先に、「鉄柱」を出現

 

セバスチョン、それを足掛かりにし

雄次に向かって突進

 

雄次、セバスチョンの橫側に寸で避けながら、セバスチョンの腹めがけ、思い切りボディブロー決める

「グハッ」

 

すかさず、片足を上空にあげ、セバスチョンの脳天狙い、かかと落としを決める

セバスチョン、そのまま崩れる

 

セバスチョン、脳震盪を起こし

身体中が痺れ動けなくなる

 

雄次、ふぅっと息つぎをし

「やっと、狼男の動きを止めたっす」

「さて、どうしようっすかね」

セバスチョン、声にならない声で

「くっくそ~」

 

雄次、セバスチョンの側にしゃがみこみ

怒った風な面持ちで

「なんで、姉ちゃんを拐おうっとするっす?」

「そんなことしたら、姉ちゃんに嫌われるっすよ」

 

ニッコリと微笑み

「やっぱり、ちゃんと告白して、付き合わないとねっす」

 

セバスチョン、雄次の、そのど天然振りに

まるで、未知なる生物を遭遇してるかの様に、眼を丸くして見つめていた

(こいつ、一体なんなんだ)

(人の形した、見たことのない生き物なのか・・・)

 

その時、雄次の脳裏に、テレパシーみたいなのを感じ、再び立ち上がり

辺りを見回しながら

「どうしたっすか?」

よく、澄ましてみると

「・・・・」

「姉ちゃん?」

「やっぱり、この感じは姉ちゃんっす!!」

更に澄ましていくと

「姉ちゃんがピンチかも知れないっす」

「今、助けに行くっすよ!!!」

そして、感じた方向目指し、セバスチョンから離れようとした時

 

「痛っ!!」

雄次、足元に痛みが走るのを感じ、そこに目をやると

セバスチョンの血鬼術「罠」トラバサミが掛かっていた

「おっと、行かせる訳にはいかんな~」

 

雄次、邪魔されたことに怒り

「今は忙しいっすよ!!」

すかさず、「鉄のロープ」をセバスチョンの身体に括り付け、「鉄の刃」で、掛かった足首を切断し

「姉ちゃん、今すぐに行くっすよ」

京セラドームの屋根から、隣のモールに乗り移り、そのまま姉の居る場所へ駆け抜けて行った

 

鉄のロープに括られ、放置された

セバスチョン

「くそ~あの野郎~」

雄叫びをあげ、悔しがっていた

 

 

・・・・・

 

あべのハルカス近辺の上空

 

カミーユの血鬼術「蝙蝠」氷柱に変化させ

道鬼の周りに、ちりばめ発射した

 

道鬼の六芒星紋様に当たると同時に、血鬼術「陰陽」水・雹をカミーユに返した

傘の形をした「蝙蝠」で躱す、カミーユ

 

カミーユ、歯軋りしながら

「なんなの、この陰陽師

「私が、攻撃するたびに、自分に反動がくるなんて、どういう事よ」

苛立ちを隠せない

 

六芒星紋様を、道鬼の周りに貼り

攻防一体の体制を取る

カミーユとやら、それでお仕舞いか?」

 

カミーユ、不気味な笑みを浮かべ

「この方法なら・・・」

そう言った途端、カミーユの身体が、多数の「蝙蝠」に化け、多方面にバラけていった

 

その「蝙蝠」たちが、六芒星紋様向かって突進し、次々に破壊していく

道鬼、何故か笑みを浮かべ

「なるほど、そんなやり方もあるな」

「いったい何処にいるのやら?」

キョロキョロと頭を降ると、いきなり

背中から胸にかけて、巨大な針が突き刺さった

道鬼の後ろから

「ほ~ら、やっと討ち取れたわ」

「最初から、こうすればよかったのよ~」

カミーユ、優越感を噛み締めながら、道鬼に囁いた

 

だが、道鬼の姿が消え、針の先には、札が刺さっていた

「どういう事なの?」

 

何処から途もなく

「ここに、吾はいないぞ」

カミーユ

「なに?」

辺りを見回し

あべのハルカスの方へ振り向くと

 

その頂上に、道鬼が立っていた

カミーユ、驚愕し

「いつの間にこんな処に」

 

道鬼

「一時、姿を消して、相手に近づく事など、朝飯前だろ」

「それと、お主の乗ってる式神、返してもらうぞ」

 

カミーユの足元にある、朱雀の式神を消滅し、札に変わり

足場を失った、カミーユは墜落するが、

 背中から蝙蝠の羽が生え、墜落を阻止した

 

カミーユ、怒りの余り、歪んだ顔になり

「き~~~」

「あの陰陽師、思い切りムカつくわね」

地団駄を踏む

 

道鬼、その姿を黙って見ている

「・・・・・」

 

 

・・・・・

 

 

南港のある波止場

 

「あまり、マスターの手を煩わさないで~」

ドゴーリは、知花賢子を捕まえる為に

周りの物を破壊するが、気にせず猛進特攻をかける

 

賢子、皐月は、ドゴーリの猛進から逃れながら、血鬼術を掛けるが

ドゴーリを止め、倒す事がなかなか出来ないでいた

 

賢子

「なんて、丈夫な鬼なの?」

皐月

「あれだけ、血鬼術使ってるのに」

「全然倒れないなんて」

 

こんな中でも、ドゴーリは手加減しないで追いかける

「待ってよ~知花賢子~」

「マスターがお待ちかねだよ~」

 

余りに、大人しくしない賢子に、業を煮やし

 

ドゴール、血鬼術「大地」発動

賢子、皐月の周りに、巨大な土の壁を作り、逃げ場を封じ込めた

 唯一の抜ける処には、ドゴールがいる

 

皐月

「どうしよう・・・」

「賢子先生」

すっかり、怯えてしまっている

 

その時、背中から、狼のペロが出現し

ドゴールに強襲する

「がう!!!」

皐月

「ペロちゃん!!!」

 

ドゴール、ペロに噛みつかれるが、何事もなかったように

ペロを引き剝がし、そのまま地面に叩き付けた

「キャイン・・・」

皐月

「ペロちゃん、戻って~~」

 

ドゴール、徐々に近づきながら

「もう、駄目でしょ」

「大人しく、マスターの処に行こうね」

賢子を諭す

 

賢子、血鬼術「樹」蔓を繰り出し、ドゴールに巻き付けるが

ドゴールは、力みを効かせ、「蔓」は引き千切られる

「だから、もう諦めてようよ~」

 

賢子、ピンチになりながらも

(もしかしたら、マスターって鬼は)

(御前やお母さんと一緒の始祖)

(だとしたら、私を拐う理由は・・・)

と推測し

「やっぱり、行く訳にはいかないわ」

 

ドゴール

「本当に、諦めが悪いよ~」

「無理やり、連れていくよ~」

賢子を捕まえる為に、手を伸ばす

 

賢子

(何とかしなければ・・・)

何か模索してると

 

「姉ちゃんに、手を出すな~~」

ドゴーリの血鬼術の壁の上から、ドゴーリ頭めがけ、血鬼術の掛かった足で、飛び蹴りを入れる

 

ドゴーリ、倒れはしなかったが、ふらつきながら、後ろに下がった

「誰だよ~、僕の邪魔する人は~」

 

ドゴーリの目の前には、賢子達を守る様に、立ち憚る知花雄次の姿があった

 

つづく・・・・・