熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第57話

第57話 鬼 VS 悪魔

 

ある雑居ビル1階の、佐伯のバー

ドアが壊され、その戸口には、ドゴーリの頭だけが入り込み

巨大な体躯は店内には入れなくなり、戸口が塞がった

 

ドアを蹴破れた事と、ドゴーリの体躯の大きさに、一同驚愕するが

 

賢子

「皐月ちゃん、出るわよ」

血鬼術「樹」丸太を、ドゴーリにぶつけ、向かいビルの壁まで突き飛ばす

戸口が空き、そこから脱出

 

ドゴーリ、立ち上がり、肩の埃を取りながら

「なにするんだよ、もう~」

 

賢子たち

外に出て、ドゴーリを改めて見ると

ゆうに、あの2メートルもある羅導岳

より一回り大きな体躯に、再び驚愕

 

賢子

(あの羅導岳より、巨大な鬼がいたなんて・・・)

皐月、佐伯、青ざめる

 

ドゴーリ、胸ポケットから、写真を取り出し、賢子と写真を見合わせる

「君が、知花賢子かな?」

 

ドゴーリのその体躯から、似合わない声に、賢子、皐月、佐伯一同、一瞬戸惑ったが

 

賢子

「そうよ、貴方は誰なの?」

ドゴーリ

「僕の名前は、ドゴーリだよ」

「ヨーロッパにいる、マスターの眷属だよ」

「マスターが、君を連れて来い、言われたから、ここに来たんだよ」

 

ズボンのポケットから、蒼い宝石の首飾りを取り出し

「これを付けると、すぐにマスターの元にいけるから、これを付けておくれ」

 

皐月、佐伯、キョトンする

 

賢子、落ち着きを払いながら

「なぜ、私を連れて行こうとするの?」

 

ドゴーリ、頭を抱え

「う~ん~」

考えごとをし始めたかと思うと

「わかんない~」

 

頭の中で、ずっこける3人

 

ドゴーリ、言葉を続けて

「抵抗しないで、付いて来てくれると、何もしないよ」

 

賢子、真剣な面持ちで

「もし、付いて行きたくないと言ったら」

 

ドゴーリ、困った顔をし

「無理やり、連れていくしかないよ~」

両腕広げ、賢子を掴みかかりに来た

 

賢子

「・・・・・」

血鬼術「樹」樹木の壁にを出現し、掴みかかるドゴーリを阻止

「皐月ちゃん、逃げるわよ!!!」

皐月

「はっはい!!」

 

賢子、皐月

猛スピードで、ドゴーリから離れる

ドゴーリ、血鬼術「大地」で手首に岩のグローブを作り、連打して、樹木の壁を壊し

賢子たちを猛スピードで追いかける

「待って~~」

 

佐伯、ドゴーリの体躯に似合わない、猛スピードに驚きながら

店のドアを壊された、雑居ビルの前で、唖然としている

 

賢子、皐月、繁華街の中やビルの谷間などを飛び抜けながら、猛スピードで切り抜ける

ドゴーリは、邪魔な障害物などを破壊しながら、猛スピードで追いかけてくる

 

皐月

「信じられない、あんな大きな身体してるのに、直ぐに追い付いてくるなんて」

賢子

「なるべく、戦い易い処にいくわよ」

皐月

「はっはい」

 

追いかけてくる、ドゴーリ

「待ってよ~」

 

・・・・・

 

京セラドームの頂上

 

お互いの攻防を続ける、雄次とセバスチョン

 

セバスチャンの血鬼術「罠」トラバサミを、雄次の足元に出現させ

 動きを封じ込めようとしたが、雄次も自分の足元に「鉄柱」を出現

それを、ジャンプ台にして躱した

 

雄次、笑みを浮かべ

「なかなか、やるっすね、サバス」

セバスチョン、絶叫し

「セバスチョンだ!!!」

雄次、ジト目で

「処で・・・」

セバスチョン、構える

「・・・」

雄次、涼しい顔で

「いつまで、狼の被りもん着けてるっす?」

「戦い難くないっすか」

セバスチョン、怒り心頭

「この頭は本物だ!!!」

「いつまでも、貴様のボケに付き合ってられるか~」

次々に、複数・多種類の血鬼術「罠」を出現させ、雄次を追い詰めようとするが

雄次、血鬼術「鉄」でグローブ、スニーカーを作り、次々に、セバスチョンの「罠」撃破し

何時のまにか、セバスチョンの懐に入り、顎に掌底アッパーを打ち込む

「グハッ・・・」

セバスチョン、気絶しそうになるが踏みとどまる

雄次、すかさずフックで横腹を殴り、前屈みになったセバスチョンを、膝で腹を殴りながら、肘打ちで、首を打ち据える

 

倒れる、セバスチョン

 

雄次、セバスチョンから離れ、間合いをとり、体術の構えをする

 

暫くして、立ち上がり

セバスチョン

「こんなに強いの」

「デーモンの中にも、そうそういないぞ」

「貴様は一体何者なんだ?」

 

雄次、とぼけた表情で

「あれ、俺?」

「名前言わなかったっすかね?」

セバスチョン、素の顔で

「もう、ボケるな」

雄次の天然ボケに釘を指す

雄次、押し黙る

 

2人、何も発せず

周りの雑音が聞こえるだけだった

 

セバスチョン、真剣な面持ちで

「貴様は、何者なんだ?」

雄次、おとなしく

「俺は、知花雄次っす」

 

セバスチョン、”知花”のキーワードから

「まさか、貴様」

「知花賢子の・・・」

雄次、すまし顔

「俺の姉ちゃんっすけど」

「何かあったすか?」

 

セバスチョン、笑いが込み上げ

「貴様、知花賢子の弟って訳だ」

「俺は運が付いてるぜ!!」

「ハハハハハ~」

歓喜の余り笑いだした

 

雄次、臨戦態勢を解き

「何が、可笑しいっすか?」

セバスチョン、にやけながら

「処で、貴様の姉は何処にいるんだ」

 

雄次、素で

「知らないっすよ」

セバスチョン、顔を歪め

「はっ?」

「知らばっくれるな!!」

 

雄次、頬を膨らませ

「ホントに知らないっすよ」

再び、体術の構えをし

「でも、知ってても教えないっす」

「お前みたいな狼人間に、姉ちゃんを渡せないっす」

 

セバスチョン

「何を勘違いしてるやら・・・」

「まぁ~良い、痛めつけて尋問するわ」

雄次

「やってみろっす!!」

 

セバスチョン

「俺の力、これだけじゃないぜ」

歯を剥き出し、全身を力みだした

「がぁ~~~~」

やがて、全身に毛が生え、身体が大きくなり、人型から、狼型へと変貌した

 

「ぐお~~ん」

けたたましい声をあげたかと、思ったら

雄次、無意識に避ける仕草をする

「!!!」

セバスチョン、雄次の腕を切断しながら橫を通り過ぎた

「あっ!!!」

 

セバスチョン、悔しそうに

「ちっ!!」

「身体をまっ2つに斬ろうとしたのに」

「上手いこと避けやがって」

 

雄次、斬られた腕が生え

にたっと笑い

「そんな力、隠してたっすね」

「こちらも真剣にやらなきゃ」

「やられるっすね」

 

・・・・・

 

あべのハルカス近辺の上空

 

カミーユ、血鬼術「蝙蝠」複数の針に変化し、道鬼を向かって、発射

道鬼の六芒星紋様を破壊した途端

道鬼の血鬼術「陰陽」の複数の火の玉を繰り出し、カミーユ目掛け投げ込む

 

カミーユも、複数の「蝙蝠」で防御

「ちっ!!」

(あの陰陽師、あの六芒星紋様を破壊したとたん、攻撃をされるとなると)

(・・・何か打開策を探せねば)

 

道鬼、テレパシーを使い

日の御前に報告をする

『御前様、西洋からデーモンなる者が、大阪に侵入しています・・・』

 

・・・・・

 

大阪の南港のある波止場に、

賢子、皐月が降り立つ

 

賢子は、十手

皐月は、ダガーナイフ

それぞれ、武器を手に持ち

 

賢子

「ここなら、人気もないから大丈夫だね」

「西洋にも、私たちと同じ、鬼がいたなんて、知らなかったわ」

皐月

「あんな大きな怪物、見たこと無いわ」

「私たちで大丈夫でしょうか?」

 

賢子

「大丈夫よ皐月ちゃん」

「私が狙いだからね」

「まかせて!!」

「やれるだけ、やってみるよ」

皐月

「でも・・・」

「いえ、私も一緒に頑張る!!!」

「賢子先生にだけ、負担かけれないわ」

 

賢子

「ありがとう、皐月ちゃん」

「もし、無理なら」

「私を置いてもいいから、逃げてね」

皐月

「それは、絶対にしたくないです」

「尊敬する賢子先生を・・・」

 

ドゴーリが、2人の前に降り立ち

「逃げたら駄目でしょ」

「マスターの言うこと、聞かなきゃ」

 

賢子、皐月、臨戦態勢を取り

「マスターって、知らない人の言うことは聞けないわ」

 

ドゴーリ、両手首を組み、腕を振り上げると

「もう、手荒な事したくなかったのに~」

賢子、皐月めがけ、ハンマーのように打ち据えにきた

賢子、皐月ジャンプしながら、ドゴーリから離れた

 

外れたドゴーリの攻撃は、路面に当たり、アスファルトが捲れた

 

皐月

「なんて、バカ力なの!!」

血鬼術「ナイフ」複数出現、疾風怒濤の如くの閃光を纏うナイフを思い切り橫斬り、ナイフと疾風の閃光をドコールにぶつけた

同時に

賢子の血鬼術「樹」複数の先の尖った丸太を空中に出現、木の葉の煌めく閃光を纏う十手を縦斬りし、丸太と煌めく木の葉の閃光もヒットさせた

 

ドコール、身体がまるで針ネズミようになり、閃光もヒットしたために、致命傷の傷を負いながら、吹っ飛ばし

ドコール、そのまま倒れた

 

だが、すぐに起き上がり

ドゴーリ、困った顔で

「もう、そんなに暴れないでよ」

「僕、困っちゃうよ~」

身体中を力み出すと、刺さった「ナイフ」「丸太」が抜け出し、周り一面撥ね飛ばした

賢子、すかさず

血鬼術「樹」大木を2人の前面、出現させ

撥ね飛ばされた「ナイフ」「丸太」を受け止めた

賢子、驚き

「なんて、丈夫な身体をしているの・・・」

皐月、弱気になる

「賢子先生・・・」

 

・・・・・

 

日が沈む刻

ある西欧の国の丘のある草原

小高い丘に建つ、豪華な中世の城

 

その城の中にある、薄暗い、縦広い王の謁見の間

 

大きく豪華な扉、扉から王の玉座までの長い赤きカーペットが敷かれていた

 

屋根には、多数のシャンデリアが飾られていた

 

玉座から、少し離れ、カーペットの両脇には、鉄の鎧を着き、それぞれ、剣、斧の槍、大ハンマー、モーニングをそれぞれ所持したデーモンが、左右2人ずつ起立している

 

玉座の橫には、ローブを着て、片手に先の方に蒼き宝石の付いた、背丈より長い杖を持つ、女性のデーモンが立っていた

 

玉座には、長身で、中世の貴族の服を着、端正な顔立ちに、顎髭を生やした男が、足を組み、片肘をついて座っていた

その横には、長く太い諸刃の剣が立っていた

 

玉座のデーモン、山の様に低く、威厳のある声で

ローブの女性デーモンに

「ジャクリーム」

カミーユ、セバスチョン、ドゴーリの忠実なる眷属らの様子を、映し出せ」

 

ローブのデーモン=ジャクリーム

「はっ、マスター」

杖を振り上げると、蒼き宝石から閃光が飛び出し、出入口の扉の上の方に、3人の様子のビジョンが映し出された

 

玉座のデーモン=マスター

「3人とも、苦戦しているな」

ジャクリーム

「はっはい、そうですね」

眼を凝らしてみると

「ドコールと戦っている女、良くみたら」

「知花賢子ではありませんか?」

 

マスター、喜び勇み

「お~、それはまさしく」

「あの女は、知花賢子だな」

ジャクリームに

カミーユ、セバスチョンに」

「すぐに、ドコーリに合流せよと」

「伝えろ!!」

 

その時、謁見の間の真ん中辺りに、異空間の大きな穴が現れた

 

マスター一同、驚愕

マスター

「どういう事だ?」

「ジャクリームの仕業か」

ジャクリーム

「いえ、私は何もしていません」

 

異空間の穴から、手が出現し、空間の脇を掴む、女性の声で

「おい、|魔王《サタン》!!」

 

マスター

「!!!」

 

異空間の穴から、長身の女性が現れる

「何故、何の許可も得ず」

「そなたの眷属らを」

「|日本《我らの縄張り》に侵入させた

?」

「どういう了見だ、答えろ!!!」

 

その女性とは

日本を裏で暗躍する鬼哭院御前の懐刀

|知花鬼刕華《ちばな・きりか》であった

 

 

つづく・・・・・