熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第53話

第53話 挫けない

グランドの真ん中

両腕をもげても、義礼に対峙する、皐月
そんな、皐月を見て感心する義礼

今にも、お互いの武器を鍔迫り合いながら、決着をつけようとする陽壱と不死川
不死川、口の端を吊り上げ
「ここで場外乱闘としゃれこもうや~」
陽壱、にたっとしながら
「いいぜ~、傷モン野郎に睨まれてムカついてたんだよ」
不死川、目を吊り上げ
「なんだと~」

皐月に近づき、庇おうとする実那
心配そうに
「皐月、中々治らない上、両手使えないです・・・」
「それでも、降参しないですか?」
皐月、ナイフを咥えたまま、にこっと笑い
こくりと頷く
「皐月、何かに決心したら、ガンとしてうごかないものですね」
皐月、はにかみ
(ありがとう、心配しないで・・・)

義礼、実那と皐月の掛け合いが終わった頃合いに
「俺と鯖江皐月の厳粛な勝負に水を差すな!!!」
「無関係の者ども、さっさと控え席に戻れ!!!」

不死川、刀を収め
「ちっ!!」
「命拾いしたな」
陽壱
「そっちの台詞だ!!」
不死川、キレ
「なんだと~」
陽壱に突っかかてくる
義礼
「早く下がれ!!!」
怒鳴り、不死川を制止する
不死川、陽壱に背を向け、控え席にもどる
「覚えとけよ」
陽壱
「・・・・・」
陽壱、実那も控え席に引き上げる

控え席に着くと、両手を握り合い祈る、実那
(皐月、どうか無事で・・・・)

皐月、義礼、お互いに仕切り直し、隙を伺う

義礼、迅速にて連続の水の呼吸の型の技を繰り出す
皐月、それらを避け、血鬼術を使い受け止めながら、義礼の隙を伺う

そして、徐々に両腕が治っていき、声も出すことが出来るようになる

観客席から腕を組んで、時よりイラっときている、煉獄局長
(何をしてるんだ、義礼!!)
(なぜ、鯖江皐月を、さっさと殺さない?)
(我々の知花賢子への恨みの深さを思い知らす事が出来ないではないか)

そんな煉獄を黙って見つめる賢子
(私のせいで、煉獄局長たち祖先の報いに多大な傷を付けてしまったのですね・・・)
その贖罪感に押しつぶされそうになる
(でも、それを皐月ちゃんに当たるのは見当違いよ・・・)
だからと言って、被害者が好き勝手な事は出来ないとも感じた

義礼
「皐月よ、なぜそこまでして、鬼跋特務隊に入りたいのだ」
皐月
「自分の犯した罪を償いたいそのためには、鬼の始祖を滅したい」
「賢子先生の恩に報いたい、実那の手伝いをしたいからよ」
義礼、ポーカーフェイスのまま
「なるほどな・・・」
「そこまでの思いがあるなら、俺に勝ってみろ!!」

更に猛攻を、皐月に仕掛ける
それを、いなしていく皐月

義礼、ふっと笑い
「なかなかやるじゃないか」
皐月、笑みを浮かべ
「ありがとうございます、冨岡副長」

義礼、ほとばしる激流の騒めきの閃光を纏った刀を持って
水の呼吸・漆(7)の型「雫波紋突き」強烈な突き
水の呼吸・捌(8)の型「滝壺」衝撃の上段斬り
連続技を繰り出し
皐月一つの技を避け、次の技を、複数の「ナイフ」を盾に受けながら
義礼の間合いから距離を置
そして、水の呼吸・拾の型「生々流転」をまるで水龍の如くの閃光を放つ
皐月も、複数の「ナイフ」をまるで、ミサイルの型を作りながら
もう一つの鬼跋特務隊に入りたい理由を思い起こしていた

(あたしを大事にしてくれた“あの人”の様に!!!)

強い思いをその血鬼術に乗せ、義礼の技にぶつけた

その強い思いが通じたのか、義礼の水の呼吸・拾の型「生々流転」を破り
持っていた、日本刀をも打ち砕いた
義礼の驚いた面持ちで
「日本刀が・・・」
そして、すかさず、義礼に突っ込み、旋風の衝撃を纏ったナイフをもって、義礼の首にヒット
判定用首輪が鳴り

審判、皐月の方に腕を伸ばし
「この勝負、鯖江皐月の勝ち!!!」

皐月、一瞬ぼっとしていたが、やがて喜びを身体で表していた
そして、実那が控え席からでて、皐月に抱き着いた
「おめでとう~皐月」
「これで、晴れて鬼跋特務隊の隊員です~」
そして、泣きそうになり
「皐月が無事でよかったです~」
抱き着いたまま泣く
皐月も泣きながら
「ごめんよ~実那」
「実那と、一緒の隊員になったよ~」

観客席から歓声が上がり
賢子
「皐月ちゃんおめでとう~」
「よかったよ、無事で」
喜びを隠しきれなかった

煉獄、席から立ち上がり
「おめでとう」
「貴女のお気に入りが、無事に鬼跋特務隊に入隊できて」
不機嫌な面持ちで、賢子の席から去って行った
賢子、同情に似た面持ちで、黙って見守った
「・・・・・」

皐月側の控え席
陽壱
「よかったじゃないか、実那、皐月」

義礼側の控え席
不死川
「おいおい、そりゃ~ないだろ」
「あの義礼さんが負けるなんてよ」
真島
「信じられませね、先輩」


実那、思い出したかのように
「そういえば、ペロちゃんはどうしたです?」
皐月
「ペロちゃんは」
「今回は、どうしても1人で成し遂げたかったから、控えてもらったよ」
実那
「そうなんですか~」

2人の会話を、割って入るように
義礼、笑みを浮かべ
「見事だったぞ、鯖江皐月」
「おめでとう、名実ともに鬼跋特務隊の一員だな」
皐月に握手を求めた
皐月もそれに応え
「ありがとうございます、冨岡副長」
「これからも、よろしくお願いいたします」
頭を下げる

義礼、少し笑みを浮かべ
「ともに、鬼哭院御前と知花鬼刕華を討ち滅ぼそう」
皐月
「はっはい!!」

皐月の元から去り、不死川たちのいる控え席に戻る 
それを、見送る皐月と実那

 

つづく・・・・・