熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第51話

第51話 入隊試験の前夜

 

月夜の 東京にある広いグランド

 

対峙している、知花賢子と鯖江皐月

それを見守る、審判の秘書

(3人とも、フル装備の武装装備している)

賢子には、十手を武器にもち

皐月は、コマンドナイフ(陽壱とは違う形)を武器として持つ

お互いに臨戦態勢をとり、お互いの隙を伺う

 

賢子、皐月の隙を作る為に、地上から「蔓」を出現させ

皐月の首を狙い素早く伸ばす

皐月、コマンドナイフで「蔓」の先を受け止め、後ろに引きずられる

その間に、賢子が皐月の懐に入り、木葉の煌めく閃光を纏った十手で皐月の首目掛け、素早く突きをいれる

皐月、首を横に避けて突きを躱し

同時に旋風の波動の閃光を纏ったナイフで、賢子の首を狙い橫斬りをする

賢子、後ろにさがり躱すと同時に複数「蔓」を出現させ、皐月を掴もうとするが

皐月は複数「ナイフ」を竜巻状にし、「蔓」をバラバラにしながら、姿を晦ます

その間に、賢子の後ろに周り、旋風の波動の閃光を纏ったナイフで、突きをいれる

賢子、上体を前に少し倒し、皐月の突きをスライド

皐月の方へ回転しながら、膝の上に「樹木」のサポーターを装着、皐月の腹に膝蹴りを入れる

皐月、ナイフで膝蹴りを受け止め、そのまま遠くに飛ばされたが

何とか姿勢を整えた

 

2人の実戦訓練を見ている秘書

「速すぎてわからん・・・」

 

再び、体術の体勢をとる賢子

「皐月ちゃん、なかなかやるね」

「風の呼吸の型もしっくりしてきたわよ」

皐月、お腹を抑えながら

「賢子先生、なかなか強いです」

「普段の姿から考えられないです」

賢子、苦笑い

「あの母(知花鬼刕華)に鍛えられたらね~」

真剣な目付きになり

「油断してちゃ駄目だよ」

皐月を囲む様に、複数の「蔓」が発生、皐月を狙い素早く突く、

皐月、高くジャンプし「蔓」を躱すが、「蔓」も上空に誘導し襲撃

皐月上空から、疾風の波動の閃光を纏ったナイフで、衝撃波を繰り出し

襲撃してきた「蔓」を破壊、次の展開に移ろうとした時

既に上空に飛んでいた賢子は、木葉の煌めく閃光を纏った十手で、皐月の首を狙い橫斬りしてきた

「隙あり!!」

皐月、にやっと笑い 「ナイフ」で、賢子の橫斬りを受け止め

同時に複数の「ナイフ」を賢子の首を狙い突きに出た

賢子、首の周りに「蔓」を発現し「ナイフ」を躱す

その間に、皐月「ナイフ」を足場にしてバックステップ

賢子から離れたあと、地上に着地

ひと息入れない間に、賢子が皐月目指し、蹴りをいれて来た

皐月その蹴りを躱す為に後ろ引くが

賢子、着地と同時に、間合いを詰めながら、下からの縦斬りしてきた

皐月、賢子の身体の外側の方向へ横に避け、同時に賢子の首を狙い身体を回し橫斬り、賢子反対の十手で受け止めながら、空いた十手で下からの斜め斬りを入れる

皐月、その攻撃を躱し、間合をとるために賢子から離れるが、

直ぐに、賢子に詰められる

「賢子先生、急にどうしたの?」

皐月、賢子の素早い連続の攻撃に戸惑いが隠せない

「あの、冨岡義礼って人はこんなものでは無いと思うわ」

賢子、冨岡義礼を想定して、皐月に実戦をしていた

「皐月ちゃん、なかなか筋は良いわよ」

「このまま、私の攻撃に慣れなさい」

賢子は、皐月を誉めながら

激しく、攻撃を繰返した

 

皐月もそれに答える様に、戦闘装備が綻びながらも立ち向かった

 

見ていた秘書も、既に2人の実戦に目を回していた

「もう、駄目~」

ついに、ベンチに座り、へたりこんだ

 

だんだん、賢子の攻撃に慣れてきた皐月

(此方から仕掛けてみよう)

賢子の攻撃を躱した直後に「ナイフ」を複数四方八方に出現させ、

賢子に向かって突き出した

賢子、「樹木」を身体中に包囲し、「ナイフ」から身を守る

「樹木」を解除したと思ったら、左右の「ナイフ」が賢子の首に向かい

横斬りをしてきた

賢子、両手の十手で払いのけた、刹那

皐月の旋風の波動を纏うナイフが下から繰り出し、賢子の首狙う

賢子、素早く上体を反らして避けようとしたが、微かに首に当たり

「ブーブーブーブー」

判定音がなった

 

賢子

「皐月ちゃん、お見事だよ」

「凄いよ~本当に」

皐月

「すべては、賢子先生のお陰です」

「本当にありがとうございます」

賢子

「皐月ちゃん、覚えが早いから、教えやすかったよ」

「全ては、貴女の実力だから、自信もって良いわよ」

皐月

「はい、賢子先生」

「明日の入隊試験、必ず合格してみせます」

賢子

「皐月ちゃんなら大丈夫よ」

皐月

「うん!!」

辺りを見渡す

「そういえば、秘書さんどこに行ったのでしょうか?」

賢子、慌てたように

「あっ、秘書さんの事、うっかり忘れてたわ」

皐月、苦笑い

(賢子せんせいって、たまに”抜けてる処”あるんだよね・・・)

賢子

「皐月ちゃん、一緒に秘書さん探しましょう」

皐月

「はい!!」

 

「秘書さん~何処にいるの~」

グランド敷地内を探す2人

 

暫くして、ベンチでへたり込んで寝ている秘書

を見つける、賢子と皐月

「秘書さん、大丈夫ですか」

秘書の身体を揺さぶ、賢子

 

やがて、目が覚める秘書

「わっ!!」

2人の顔を見つめる

賢子

「秘書さん、大丈夫かな~」

皐月

「秘書さん、大丈夫ですか」

再び、唖然として2人の顔を見つめる秘書

2人、微笑みながら

「無事で良かったわ~」

「大丈夫みたいですね」

まるで、天使のような笑顔に

(もう、僕は天国に召されるんだ・・・)

悶絶しながら、気絶する秘書

2人、訳わからず

「えっ、また気絶してしまったよ~」

 

救急車に運ばれる秘書、それを見守る賢子と皐月

 

再び、ベンチに座る2人

手荷物に入れていた、ペットボトルを皐月に渡す賢子

皐月、あわてて

「あたし、加工飲料は飲めないです」

「賢子先生、あたしに気を遣わずに飲んでいて下さい」 

賢子、にっこりと微笑み

「大丈夫よ、この飲料、鬼でも飲めるように開発したものだから」

「一緒に飲みましょ・・・ね」

皐月、なぜかキュンとして

「・・・はい」

ペットボトルを貰い、飲んでみると

「おいしい~、まるでスポーツドリンクみたい」

「しかも、吐いたりしないです」

急に泣きそうになり

「人の時、よくジュースとか飲んでた・・・」

シクシクと泣き出した

賢子、皐月をそっと抱きしめ

「大丈夫よ、もうすぐ人に戻す薬剤が出来上がるから」

「その後で、沢山美味しいもの食べようね」

皐月、賢子の優しいぬくもりに

「・・・うん」

癒され、笑顔になる

「もう、大丈夫ですよ」

賢子のハグから解放される

 

皐月、何か思い出したかの様に

「賢子先生って、人と鬼のために、色んな研究をしながらも」

「鬼跋特務隊の司令長官になってから、いろんな人達に気を遣いながら」

「組織の運営をしてるの見てたら」

「1人で、大変だなっと思うよ」

賢子

「そんなこと無いわよ、秘書さんや皐月ちゃんが私の身近で働いてくれて」

「各局長さんをはじめとして、隊員さんたちも、私の”鬼に選択肢を与える”という」

「務めを実践してくれて、本当にありがたいと思うよ」

皐月

「でも、賢子先生、鬼討伐まで行ってますよ」

賢子

「だけど、殆どの鬼は戦う前に降参して、人になるまでの保護に応じてもらってるよ」

皐月

「賢子先生のいう事を聞いてくれない鬼が現れたらっと思うと心配です」

賢子

「心配してくれて、ありがとうね~」

皐月

「本当に心配ですよ」

「・・・・こんな時に、”雄次さん”がいてくれたら」

 

*皐月が、知花雄次の事を知ってるのは、

知花雄次が、皐月の庇護者・祇園磨修鬼(ぎおん・ますき)の兄貴分のため

よく会っていた

現在、祇園磨修鬼は、行方不明となっている

 

賢子、「雄次」の言葉を聞いたとき、急に寂しい顔をした

「あっごめんなさい、つい思い出して」

賢子、笑顔を作り

「ううん、大丈夫よ・・・」

「そう言えば、何をしてるのかな~あの子(雄次)」

皐月

「連絡、取れないのですか?」

賢子、少々悲しい笑顔で

「私と母(知花鬼刕華)のいざこざに、巻き込みたくなくて」

「連絡する手段、全部断ち切ったの・・・」

皐月

「そうなんですか・・・」

賢子を元気付けようと

「でも、元気だと思いますよ~」

「あの人、頼りなさそうで、いざっていう時はしっかりしてますし・・」

賢子、にっこりと

「たしかに、そうね・・」

「雄次って、あれでも”裏社会(893な世界)”を跋扈してたものね」

ベンチから立ち

「う~ん」

背伸びしたあと、笑顔で

「皐月ちゃん、そろそろ本部に戻りましょ」

皐月

「はっはい」

皐月も立ち上がり、2人歩いて帰って行く

賢子、泣きそうになるのを、無理に笑顔で隠してる

皐月は、掛ける言葉が見つからなかった

 

 

つづく・・・・・