熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第45話

第45話 惹かれあう・・・

 

時代背景として、1960年代

 

この後、頼孝に恋ごころを持つきっかけが現れた

ある小さな舞台で、歌を唄おうとする、響歌
その舞台裏で、緊張している
響歌
「ちゃんと歌わなきゃ、観客に悪いわ」
「でも、緊張しちゃって歌えない」
その近くで映画の撮影が終わり、響歌の応援にきていた頼孝
緊張している響歌の後ろから、肩をたたき
「よう、響歌ちゃん」
飛び上がるほど驚く響歌
「きゃっ!!」
「よっ頼孝さん」
頼孝、はにかみながら手を合わせ
「ごめんよ~」
「こんなに驚くとは思わなくて・・・」

響歌、慌てて
「だっ大丈夫ですよ、頼孝さん」
「・・・でも、次が私の番だから、緊張しちゃって」
頼孝、舞台裏から観客の様子を見ると、多くの人がいた
「うん、これでは、緊張しちゃうね~」
響歌、同情してくれたのか、少し緊張が解れ
「そうなの・・・どうしても」
頼孝
「たしか、君のお父さんとお母さんによく、歌を唄ってたね」
「歌を唄い終わったとき、両親はどんな感じだった」
響歌
「いつも拍手してくれて、満面の笑みを浮かんで」
「優しい歌ね・癒される声ねって言われたわ」
「そして、元気になれるよって」
頼孝
「俺も、響歌ちゃんの歌聞いてて思うよ」
「響歌ちゃんの歌のおかげで元気になって、頑張れるよ」
響歌
「頼孝さん・・・」
頼孝、にっこりとし
「そうだよ」
「じゃ~、響歌ちゃんは、どんな気持ちで両親に歌ってたのかな?」
響歌
「もちろん!!歌を唄うことが好きだからよ」
「でも、それ以上に、お父さん、お母さんを喜こんでもらえるからよ」
頼孝
「なら、この観客も、お父さん、お母さんだね」
「沢山のお父さん、お母さんに、優しい歌・癒せる声をかけてあげなよ」
「そして、元気を与えようよ」
響歌、手を握り自分の役目が明確になるにつれ、緊張がほぐれ
「うん、お父さん、お母さん」
「そして、頼孝さんみたいに」
「観客を喜ばせ、元気を与えていくよ」
響歌、笑みを浮かべ
「ありがとう~頼孝さん」
頼孝、響歌の笑みにドキッとし、少し恥ずかしそうに
「俺は何もしてないよ・・・」
「君なら出来るから、がんばれよ!!」
響歌
「うん」

舞台に立つ、マイクを握る響歌
やはり、大勢の観客にを見て緊張する
(やっぱり、緊張するけど・・・・)
(お父さん、お母さん、そして頼孝さんみたいに、あたしの歌で元気になって欲しい)
そう思ってくると、緊張が解け
(よし、頑張るぞ!!)
そして、歌い始めると
「♪♪~♪♪♪」
響香の癒される声に、観客の耳は釘付けなった

そして歌い終わると、盛大な拍手と声援が飛び立つ
その様子に、響香は驚愕したが、余りの嬉しさに
「みなさん、あたしの歌を聞いて頂きありがとうございます」
涙をながしながら挨拶をした

舞台裏に入ると
マネージャー
「やればできるじゃないか~」
響歌の手を握り、上下に振る
舞台裏から、響歌の歌を聞いていた頼孝は
「感動したよ、響歌ちゃんの歌」
「本当に、綺麗な声に癒されて元気になれるよ」
響歌、つい頼孝の胸に抱きつき
「ありがとう~頼孝さん」
「そのおかげで、舞台にちゃんと立てたよ~」
「嬉しいよ~」
感動して、泣いてしまった

頼孝、響歌にハグされて、恥ずかしくなり
「はは・・・響歌ちゃん良かったね」
恥ずかしさを誤魔化すか考えていた
同時に、なにかキュンと心に響いた

この時から、響歌と頼孝がお互いに、異性として意識するようになる

無事に舞台に立て歌えた事に自信をもち、色んな舞台で歌うごとに
だんだんと人気が出て、遂にテレビにも出演するようになった
(カラーテレビが1960年から放映)

同時に、頼孝も映画俳優として人気が出て、テレビドラマも出演するようになった

そして、頼孝に時間があった時は、響歌の応援に行き
響歌に時間があったときは、弁当など作って、撮影現場に行って頼孝を応援する

そのうちに、お互いが惹かれあい、付き合うようになった
お互い時間があったときは、行楽、デートを楽しんで、愛を育んでいった
もう、その時には、名実ともに、ベストカップルとして世間から祝福されていた

ある、雪の降るクリスマス、街の公園の時計台の前
響歌、喜びあふれ
「頼孝主演の映画、本当に感動したわ」
「いつも頼孝の演技に自分が演技してるような感覚になっていく・・・」
「本当に凄いよね、頼孝の演技は」
頼孝、照れながら
「響歌、ありがとう~」
「本当に褒めるの上手だね」
響歌
「だって、本当だもん」
「どうしたら、あんなに上手に出来るのかな?」
頼孝
「ただ・・・その役じゃなく人になってるのかな・・・」
「よくわからないけどね」
「ついついなりきって、自分に戻るの大変だよ」
響歌
「すご~い」
「頼孝って本当に天才だね~」
「こんな人が、あたしの恋人なんて光栄よ」
頼孝
「それは流石に褒めすぎだよ」
「俳優なら、皆んな、そんな感じだよ」
「それに、あの映画の主題歌、響歌の歌だし」
「響歌の歌は、皆に癒しと元気を与えてくれるから凄いよ」
響歌
「褒めてくれてありがとう~頼孝」
「あたしは、ただ歌を唄うの好きだし、皆が喜んでくれるから」
頼孝
「その、朗らかで優しい響歌の自然体が良いかもしれないな」
「俺も、そんな響香の恋人で嬉しいよ」
「これからは・・・・」
少し黙り、意を決したように、真剣な表情になり
「響歌!!」
「真剣に聞いて欲しい」
響歌の瞳をまっすぐ見る
「はっはい!!」
響歌、キョトンとしながら、頼孝の真っすぐな瞳をみる
頼孝、息を整え
「響歌、もう恋人でなく!!」
「一生寄り添える、俺の妻として、響歌の夫として夫婦になって欲しい」
「お互いに心身共に支え合いながら」
「そして二人の結晶ができたら一緒にその子を支え合う、愛のある家庭を作ろう」
「愛おしくて、愛おしくて、ずっと響歌を支えてあげたい」
「だがら、俺と結婚してくれ!!」
突然の、結婚の告白に、響歌は嬉しくなり
「あたしも、頼孝が愛おしくて、愛おしくて、ずっと支えてあげたい」
「一生寄り添え、年を取っても頼孝を支えてあげる」
「嬉しいよ~頼孝、是非とも宜しくお願いします」
つい、涙が出てきた
頼孝、響歌をぐっと抱きしめ
「俺も、年を取っても響歌を支えるよ」
「ありがとう、響歌、結婚を受けてくれてありがとう、うれしいよ」
嬉しさのあまり、感涙する

ふわふわと降る雪と、クリスマスのネオンが、2人の門出を祝うように
天使や妖精のように踊るように光輝いていた




だが、その後、ふたりにとって運命を変える事件が起こってしまった

 


つづく・・・・・・