熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第44話

第44話 思い人の幻想

 

媧歌妃、醜い姿にされ怒り

「喉を潰し、醜い姿を晒した代償高く付くわよ」

副長

「何か来るぞ」

隊員全員、臨戦態勢を取る

 

胸の口から音響の波動を放出し、砂を巻きあげ、砂嵐を造りだし

隊員全員に差し向けた

隊員たちは、それを呼吸の型の技で返し、媧歌妃に迫っていく

素早く、砂の無数の針を造りだし 放出する

2人がは受けきれず倒れて仕舞うが、装備が強化されていたため

致命傷にはならなかったが、ダメージが大きく一時引く

それでも陽壱たち含む残り隊員たちが、立ち向かうため

媧歌妃、ますます焦り

「なぜ、早く喉が治らないのよ!!」

天鬼参傑だけあって、執事の鬼と違い、少しずつ治ってるが、完治までいかなかった

 

次は、鎌鼬を全方向に砂飛沫をあげながら発射された

隊員それぞれ、躱し立ち向かい 媧歌妃の間合いまで迫る

隊員の1人が、首を狙い閃光を纏った日本刀を振る だが、砂のバリアを付けた腕で受け止め、再び胸の口から音響の波動を放出し周りの隊員を吹き飛ばす

やがて、徐々に媧歌妃の喉の傷が塞がれていく

陽壱

「折角付けた喉の傷が塞がれていくぞ」

「あの美郷鬼朗ようにはいかないですね」

武市

「流石は、鬼哭院御前の最強の鬼の1人だな」

「また、赫刀を打つチャンスがあれば」

あかね

「みんなが”赫刀”出来たらいいんやけどね・・」

 

ここまで来ると、隊員たちにも、疲れが見えてきて

「夜明までまだまだある・・・」

「どうしたら良いか」

弱気になっていき、思考停止状態になる

その中でも

媧歌妃に立ち向かう隊員がいた、陽壱とあかねである

陽壱

「こんな処で、諦めてたまるか!!」

あかね

「あたいも、あきらめんで~」

媧歌妃、自分に掛かってくる2人に

「まだ、諦めない観客がいるのね・・・・」

「もう、やめようね」

胸の口から、音響の波動を2人に向け発射

その音響の波動をよけ、陽壱とあかねが二手に分かれ

媧歌妃に迫り、間合いに入る

「いっけい~~!!」

あかねが、胸の口を狙い雷の閃光を纏うハンマーを振るが、音響の波動でふきとばす

「今だ!!!」

その隙に、陽壱の太陽の燃え盛る閃光を纏うナイフが胸の口にヒットした

やがて、喉の傷が治り、歌を唄いながら、砂の刃を出現させ、陽壱を退かせた

媧歌妃、苦虫を噛みながら

「こんな傷、すぐ治るわよ!!」

だが、傷口を見ると、細胞が再生と溶解が同時に進み、傷口が治らない

「喉もそうだけど、一体何が起こってるの・・」

困惑する媧歌妃、ふと陽壱のコマンドナイフを見ると、紅の色に変化していた

”赫刀”が発動していたのである

媧歌妃、驚愕し

「この紅の刃で斬られると、傷が治らないの・・・・」

「そういえば、喉に喰らったパンチも赤かった・・・」

飛ばされた陽壱、媧歌妃の胸の傷が治っていないのを見て、改めて自分のナイフをみて

みると、紅の色に染まっていた

陽壱、驚き

「俺のナイフにも”赫刀”が出現したぞ!!!」

それを、聞いた武市、あかね、そして周りの隊員たちは

武市

「とうとう陽壱も”赫刀”を出すことが出来たのか」

あかね

「うらやましいわ~、あたいなんてまだやで」

隊員たち

「陽壱、どうやって出したんだ」

っと言ってる間に

媧歌妃、怒りを浮かべ

「よくも、胸を傷つけてくれたな~」

「もう、終演にしてあげるわよ」

「さようなら・・・」

 そう宣言すると

「来るぞ・・・」

陽壱を含め、隊員たち臨戦態勢をとる

媧歌妃、不適な笑みを浮かべ

「この思い詰めた顔、良いわね~」

歌を唄い隊員たちに止めを刺そうとしたとき

(これを終わらせたら、やっと愛しい頼孝に会えるのね・・・)

その時、媧歌妃の脳裏に

「もうこれ以上、自分を傷つけるような事をするな!!!」

「もう、そんな響歌を見たくない」

その響く声に、困惑し歌を唄うのをやめ

「だっ誰?まさか頼孝なの」

あたふたしながら、周りをキョロキョロする

陽壱たちから見たら、突然の挙動不審に何をするか分からず

唯々見守るしかなかった隊員たち、唖然とし

「いったいどうしたんだ」

やがて、媧歌妃は呆然と立ち尽くし、膝を落とす

媧歌妃の脳内には

若き日の頼孝の姿が、媧歌妃の前に現れた

「そんな事をしても、俺を生き返る事はない」

「本当の朗らかで優しい響歌に戻ってくれ」

媧歌妃=響歌

「頼孝、生きたいとは思わないの?」

頼孝

「他人を傷つけ、響歌自身を傷付けてまで、俺は生きたいとは思わないよ」

「もう、無意味な事はやめろ」

響歌

「あたしは・・・あたしは」

頼孝、響歌をそっと抱きしめ

「わかるよ、響歌」

「最初は俺に嫌われようと、他人、自分を傷付けていったのを・・・」

「だからもう、しなくても良いんだよ」

響歌、涙を浮かべ

「・・・・・」

「頼孝~~」

泣きじゃくる媧歌妃

 

回想開始

 

1960年(昭和35年)頃

戦争の傷も癒され、焼け野原から復興でき、

これから日本が高度成長時代に入る頃

 

ある、芸能事務所

マネージャーに叱られる、媧歌妃=響歌

「申し訳ありません」

ぺこぺこ頭を下げる

 

マネージャー

「もう、困るんだよなぁ~」

「舞台にでると、緊張して歌えないとはね」

「歌の稽古なら、あんな綺麗な声を出して歌えるのに・・・」

 

小さな劇場や舞台、時にはスナックを回って

リハーサルをしていた、初々しい女子大生の響歌の姿があった

 

裕福な家庭に育ちだが、その親とは響歌の養父母で

幼い頃、実親に虐待され、親戚関係にあった養父母に救われ

恵まれた暮しをしていた

 

歌う事が好きで、よく養父母に聞かせていた

養父母も、響歌の歌にいつも癒されていた

 

ある時、高校生の時、養父の知り合いに歌を披露した時

その知り合いが今所属する芸能関係者だった

響歌の歌に将来性を見出し、スカウトされた

 

だが、いざ人の前に立つと、緊張してしまい歌えなくなる欠点が露呈したため

今はデビュー前の人前で歌える訓練をしていた

 

今、マネージャーに叱られ、シュンとしている響歌

ため息をつくマネージャー、その周りに暗い雰囲気が漂っていた

 

その空気を壊す者が現れた

その、背が高くスラっとした体格の者は

「こんにちは~」

「何?この辛気臭い空気~」

「こう言う時は・・・」

 

事務所の窓に向かい、思い切り開けた

その者は、窓の前で、胸を張り腕を大きく開き、はにかんで

「思いっきり空気を入れ替えて、リフレッシュしなきゃね」

 

そして、シュンとしてる、響歌をみて

「響香ちゃん、そんな事で落ち込んでちゃ駄目だよ」

「いつもの朗らかで元気な娘に戻ってよ」

「人々に生きる力と心を癒せる声が勿体ないよ」

 

響歌、キョトンとしながら

「・・・頼孝さん」

 

そう、その者とは、映画、活劇などで徐々に人気がでていた

後に響香の婚約者となる、頼孝・・・石川頼孝(いしかわ・よりたか)であった

 

この時の頼孝は、まだ同じ事務所の先輩としか思わなかった

 

 

つづく・・・・