熊さとの戯言

自分の体験などを雑記帳・備忘録として

オーガ・バスターズ 第42話

第42話 願い

 

陽壱のいる街の中心街

ビルが立ち並ぶ ビルの屋上を飛び移りながら

人気の多い場所を 探す、媧歌妃

「厳戒態勢取られているのか、以前より人気が少ないわね・・・」

ある駅前の近くのビルの屋上に、着地する

「ここの駅なら、支部から近いし、何とかなるわね」

そこから、媧歌妃の血をばら撒き、歌い始めた

駅前で歩いている人々は、その声を聴き入り

やがて催眠状態に入る 歌いながら

「それでは、今から支部を襲うわよ」

「さあ、ついて来てらっしゃい」

これから、催眠に陥った人々を使って、支部を襲撃しようとしたところ

 

鬼跋特務隊隊員、2チームとブーメランの隊員が、媧歌妃を囲った

「やっと現れたか、美郷媧歌妃」

「今度こそ、討伐してやる」

媧歌妃

「なぜ、鬼跋特務隊が!!」

「私の超能力は効いてなかったの?」

副長の1人

「残念だが、貴様の声の周波数を取り除く装置が開発されたのでな」

媧歌妃

「どうして・・・まさか!!」

副長の1人

「そうだ、俺たち鬼跋特務隊のトップだ」

媧歌妃

「ちっ!!」

「知花賢子か!!!人に加担しおって」

(人を操っての支部襲撃は失敗・・・)

(今ここで、戦うのは不利)

 

媧歌妃、隊員たちの囲いを飛び越え、ある方向へとビルを飛び移りながら逃げだした

副長の1人

「美郷媧歌妃が逃げたぞ!!」

「追え~」

隊員たちも、媧歌妃を追いかけるため、ビルを飛び移り、追いかけた

 

・・・・・

 

人気の無い、ビジネス街の路上

 

痛みに耐えながら、しゃがんでいる執事の鬼

「はあはあ・・・・」

執事の鬼、再び立ち上がり

「断る!!飽くまで、俺は媧歌妃様に仕える鬼だ」

武市から貰った、ワクチンを投げ返す、受け取る武市

執事の鬼、ファイティングポーズを取り

「媧歌妃様のために・・・・・」

「かかってこい!!!鬼跋特務隊」

武市

「仕方がない、陽壱、あかね行くぞ!!」

陽壱、あかね

「おーーー」

執事の鬼に立ち向かう陽壱たち

 

・・・・・

 

住宅街の屋根を飛び越え、逃げのびる媧歌妃

それを追いかける鬼跋特務隊

やがて、河川敷に向かう媧歌妃、追いつく鬼跋特務隊

 

媧歌妃

「しつこいわね~、もうじき、あたしの有利な場所に着くわ」

副長の1人

「追いついたぞ!!」

その時、媧歌妃と特務隊の間に、メイド姉妹が立ちはだかった

血鬼術「盾」「矛」使い、隊員たちを翻弄する

メイド姉妹

「これ以上、媧歌妃様の邪魔はさせないわ!!!」

隊員たち

「なんだと・・・」

媧歌妃

「なぜ、鬼美子、鬼美恵がここにいるの?」

メイド姉

「竹宮が、媧歌妃様のために、代わりに支部を壊滅させたら」

メイド妹

「媧歌妃様の命令違反を許してくれると言われて」

メイド姉妹

「お兄さんと共に、支部を襲撃していました」

媧歌妃

「竹宮の奴なんて事を・・・・、鬼郎はどうした?」

メイド姉

「特務隊の1チームと、戦ってる時に、回復出来ない傷を負わされて」

メイド妹

「助からないと悟って、特務隊チームを道ずれにすると」

メイド姉妹

「私たちだげ、媧歌妃様の元へ向かわさせました」

媧歌妃

「こんな事になってたなんて・・・・」

(最後まで、謝る事できなかったわね、ごめんなさい、鬼郎)

「あんたたちまで、あたしの為に戦う必要がないわよ」

「すぐに逃げなさい!!」

メイド姉妹

「いえ、私たちはお兄さんと共に、媧歌妃様のために鬼になりました」

「ここで逃げたら、お兄さんの顔向けができません!!」

媧歌妃

「・・・・・」

「分かったわ、もうすぐあたしの有利な場所に着くから」

「それまで、足止め頼むわよ」

メイド姉妹

「はい、媧歌妃様!!」

 

隊員たち

「媧歌妃を逃すな!!!」

メイド姉妹

「これ以上通さないわよ!!」

 

隊員たち、媧歌妃を逃さないと、追いかけるが、

メイド姉妹の血鬼術に邪魔され、先を進めることが出来ない

 

メイド姉妹

「媧歌妃様の元に行きたければ、私たちを倒しなさい!!」

隊員たち

「くそ!!」

 

・・・・・

 

人気のない、ビジネス街の路上

 

陽壱、太陽が燃え盛る閃光を纏ったナイフを力いっぱいに振り上げ

ロボアームを破壊

あかね、雷の閃光を纏った巨大ハンマーを渾身の力で降り下げ

片方のロボアームを破壊

執事の鬼はそれでもひるまず、3人に立ち向かう

 

武市は執事の鬼のストレートを躱し

執事の鬼の脇腹にフックを掛け命中し、脇腹が抉れる

それでも、執事の鬼は一歩引き、武市の顔面めがけ、ストレートを仕掛ける

武市、ぎりぎり躱し、間合いに入り、アッパーを決めるが

執事の鬼、上体を反らしかわす、その時、そのアッパーで胸の装甲が壊される

武市の彗星の如くの閃光を帯びたパンチを、執事の鬼の首目掛け振るうが

ぎり躱し、ストレートを入れる執事の鬼

武市カウンタをいれ、執事の首にヒット

 

執事の鬼の首と胴体が離れ、胴体は崩れ落ち、首は地面に叩きつけられた

 

武市

「ふう・・・やっと終わったな」

陽壱

「武市副長、やりましたね」

あかね

「武市さん中々やるやん」

武市

「でも、あんまりいい気はしないな・・・」

陽壱、あかね

「・・・・」

執事の鬼、悔しながら

「やはり、道ずれにはできなかったか・・・」

陽壱、執事の鬼に近づき

「ここまで、自分の主人のために戦い、妹を助ける鬼、初めて見たよ・・・・」

「俺の名は、日比野陽壱だ・・・」

「あんたの名は?」

 

執事の鬼、驚愕し

「は?」

「お前が、日比野陽壱だと!!」

「あの方より強いとされる最強の鬼、知花鬼刕華に傷を負わせた鬼跋特務隊隊員」

「俺はそんな奴と戦っていたのか・・・」

執事の鬼、笑みを浮かべ

「はははは・・・・」

「そりゃ~このチームと道ずれ出来ないはずだわ」

「それに、しがない鬼に名を聞いてくれるとはな」

「俺の名は、美郷鬼郎(みさと・きろう)だ・・・」

陽壱

「美郷?」

執事の鬼

「媧歌妃様から、苗字を賜ったんだ」

陽壱

「そうか・・・」

陽壱と鬼郎が話している途中から割って入り

あかね

「鬼郎って鬼、ひとつ聞いていい?」

執事の鬼

「なんだ?」

あかね

「上手く説明、出来へんが・・・」

「鬼って、残虐非道で無慈悲で卑怯な奴ばっかだろ」

「あたいのお兄ぃは、鬼の卑怯な手で殺されたんだ!!」

「なんで、あんたみたいな、他人の為に戦う鬼がいてるんや」

執事の鬼、キョトンし、そして微笑

「ははは・・・・」

執事の鬼、哀悼の意を示し

「そうか、お前の兄は、鬼に殺されたのか・・・・すまなかったな」

そして、寂しそうな表情で

「人格や性格なんて、鬼も人も変わらないさ」

「違うのは、あの方の恐怖の統治と、殺伐とした弱肉強食の世界だけだ・・・」

あかね、鬼に対する認識の違いに戸惑い

「・・・・・」

執事の鬼

「ボクサーの人、あんたの名は?」

武市

「武市だが・・・」

執事の鬼

「武市さんとやら、お願いを言っていいか?」

武市

「あ~かまわないが」

執事の鬼

「妹たち、そして媧歌妃様のあの方への呪縛を解放してやって欲しい・・」

「もし、できるなら、人に戻してほしい・・・」

武市、笑みをうかべ

「分かった・・・約束する」

執事の鬼、にっこりと笑い

「ありがとう・・・・」

「これで心置きなく、死ねるよ」

やがて、肉体が崩壊し、跡形もなく消えていった

執事の鬼の死は、メイド姉妹と、媧歌妃にテレパシーで知らされる

メイド姉妹、泣きそうになり

「そんな・・・お兄さん」

媧歌妃、寂しい表情をし

「鬼郎・・・・」

 

陽壱

「鬼といえど、手負いの者・・・・」

「3人で討伐するの、まるで卑怯な事してるみたいで、嫌でしたね・・・」

武市

「そうだな・・・だが」

あかねが割って入り

「陽壱、何言ってんのや」

「市井の人たちへの鬼の被害を一つでも無くすために」

「あたいら、鬼と命のやり取りしてるんやで」

「なにを、お花畑みたいなこと言ってるねん」

陽壱

「なんだと・・・」

あかね、ばつが悪そうに

「でも・・・すべての鬼が悪い奴ばかりでない事はたしかやな」

「はやく、その鬼郎の妹たちと美郷媧歌妃って鬼を助けてやらんとな」

陽壱、あかねの意外な言葉に、困惑し

「あかね・・・・」

武市、にかっと笑い

「まっ・・・そう言うことだ」

オーガ・バスターズ・ゴーグルから、通信が入る

『今、美郷媧歌妃を、○○海岸の方へ追跡中!!』

『途中、メイドの姿をした鬼たちに阻まれている』

『直ちに合流せよ!!』

武市

「直ぐに、向かおう」

陽壱

「間に合うと良いが、急ぎましょう」

あかね

「OK!!」

再び、ゴーグルを掛けなおし、ビジネス街の路上を猛スピードで走りだした

 

つづく・・・・・